きっぷうりば。~3代目の新駅舎より~

旅行などで使ったきっぷ類にとどまらず、観光地の入場券、野球の観戦チケットなど、「きっぷ」全般について、やりたいように(笑)書き連ねていきます。

カテゴリ: 横浜シーサイドライン

鉄道各社では、定期券を全ての駅で発売せずに、集約発売を行っているケースが多々あります。
しかし、それは鉄道会社側の都合ですから、定期券発売駅までの往復運賃を、乗客に負担させるわけにはいきません。

そこで、往路分は定期券購入者に“立て替え”をしてもらい、復路分は無料乗車券を渡すなどの措置を取るのが一般的です。
往路分の“立て替え”方法は主に2種類あり、発売駅での下車時に証明印を捺印してもらうか、定期券購入用の乗車券を購入するか…です。

横浜シーサイドラインの場合は、このうち、後者にあたります。
券売機のメニューには、通常の乗車券とは別に、「定期券取扱乗車券」に該当する項目があります。

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その項目から購入した切符が、この「定期券取扱乗車券」です。
同等効力の切符としては、これまでにも西武鉄道多摩都市モノレールのものを紹介していますので、ご参考まで。

フォーマットは、片道乗車券のものを準用しています。

払い戻されることが前提のためか、小児券での発売は行っていません。
そのため、片道乗車券で印字される小児運賃についても、当然ながら印字はありません。
小児運賃の分のスペースが空くため、「円区間」の文字が少し大きめになっています。

また、西武・多摩モノレールの券にはない注意事項として、「降車駅での取忘れにご注意下さい」と印字されています。
なるほど、下車時に自動改札機へ投入しても、ちゃんと戻ってくる仕組みなんですね!

ところで、昨日の往復乗車券の記事でも触れましたが、「駅ナンバリング」が印字される件に関して。
昨日は「14」の金沢八景駅のものでしたが、こちらは「9」の市大医学部駅発行のもの。
新杉田から市大医学部までの各駅の場合(駅ナンバリング1桁)は、頭に「0」を付けるようです。

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この切符の領収書です。
「払い戻し前提なのに、領収書出していいのか?!」と思うのは、私だけでしょうか…???

経費の二重申請が出来てしまうような…(^^;;;

前回は、横浜シーサイドラインの片道乗車券を紹介しましたので、今回は往復乗車券です。
相鉄・京成など、券売機では往復乗車券を発売しない大手私鉄があるなかで、ごく小さなエリアのみの中小私鉄、かつ券売機で往復券を発売しているのも、なかなかないケースではないでしょうか。

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横浜シーサイドラインの往復乗車券は、同社Webサイトにも記載があるように、「発駅フリー」の乗車券を採用しています。
おそらく、ゆりかもめの往復乗車券も、同様のシステムかと思われますが、「発駅フリー」に関する記述はありません。
また、往復乗車券の制度がない(らしい)仙台市営地下鉄の普通乗車券(片道)は、この券と同様に「発駅フリー」です。

券面の基本フォーマットは、片道券に準じています。
ただし、「発駅フリー」ですから、乗車駅の印字はなく、「乗車駅を印字する欄」が設けられています。

当該欄の左には、券種名「往復乗車券」と「□ゆ き/かえり」の区別を印刷しています。
発駅フリーである時点で、往路も復路もないような気もしますが、まぁ、、、いいでしょう。

そして、もう1点大きな違いが、発行会社名(左上)の表示方。
片道券がすべて同じサイズの文字であるのに対し、この往復券では、「シーサイドライン」が半角文字で印字されています。
特に、「ド」の文字を見れば、それは一目瞭然でしょう。

券種名・往復別・発駅名印字欄を設けるため、矢印と金額(区間)は、片道券より右寄りに印字。
また、金額に使う数字も、片道券よりはやや幅が狭めの文字を用いています。

ところで、ICカード利用による購入を示す「■IC」と券売機番号の間には、片道券・往復券ともに、「14」という2桁の数字が印字されています。
次の記事でも触れる予定ですが、どうやら「駅ナンバリング(2桁)」がそのまま印字されているようです。

小田急の往復乗車券をクレジット決済で購入すると、右上に表示区間を表す駅名コードが印字されますが、駅ナンバリングそのものが券面に出てくるのは、初めて見たと気がします。

横浜シーサイドライン各駅の券売機では、普通乗車券として、片道・往復の乗車券が購入できます。
今回はこのうち、片道乗車券を紹介します。

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全体的なフォーマットは、京急の片道券に近いタイプです。

シーサイドライン発行の領収書と同様に、文字はやや小ぶり、他の文字もスタイリッシュな感じがします。
ただ、発駅名と運賃は、やや大きめな文字で、特に運賃は他社に比べて、横幅の比率が高い文字です。
京急のものとの大きな相違点としては、英語表記が駅名のみであることと、発行駅名が印字されることです。

なお、領収書の「取引内容」は、1日乗車券と同様に「乗車券」でしたので、画像は省略します。

先月17日に乗り降りした、横浜シーサイドラインの各駅では、もちろんICカードへのチャージを繰り返してきました。

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こちらは、ゴール駅とした金沢八景駅のもの。

領収書の詳細としては、昨日の「1日乗車券」の記事に記しています。
取引内容は、当然ながら乗車券ではなく、「チャージ」となります。
内訳として「うちSF」を印字する会社もありますが、シーサイドラインでは当該項目はありませんでした。

あと、、、駅名に「駅」を付けていないのも、ちょっとした特徴でしょうか。

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全14駅の足跡です。
発行(取り扱い)駅名欄は全て4文字以内に収めるようになっていて、5文字以上の駅名は…

産業振興センター → 産業振興
市大医学部 → 市大医学
海の公園柴口 → 公園柴口
海の公園南口 → 公園南口

という省略形で印字されていました。

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こちらは、ICカードの利用履歴(ICカード残額ご利用明細)。

領収書と同様、こちらに使われている文字もやや小ぶりで、スタイリッシュな感じがします。
“まえかぶ”は領収書と同様ですが、こちらは発行(取り扱い)駅名に「駅」が印字されています。

利用駅名については、各社同様に4文字以内の制約があります。
上述の短縮駅名(4駅)のほか、他社線と接続する両端の駅は…

新杉田 → 横シ杉田
金沢八景 → 横シ八景

という表記になっていました。

横浜シーサイドラインは、横浜市南部沿岸部を走る新交通システム「金沢シーサイドライン」を運営する、横浜市などが出資する第三セクターの鉄道会社です。
正式な社名は「横浜シーサイドライン」で、路線名は運行エリアを取って「金沢シーサイドライン」と、ちょっとややこしいですね。

そんなシーサイドラインですが、同社の自動券売機でも、ICカードの10円単位チャージが可能です。
先月の中旬、仕事の繁忙期間の休みを使って、全14駅を乗り降りしてきました。

…のチャージ領収書は、明日の記事で紹介するとして。
乗り降りに使った1日乗車券をご覧下さい。

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かつての「オレンジカード」「パスネット」などのように、カードタイプの乗車券です。
乗車日以前に画像を検索していたので、驚きはしませんでしたが、調べていなければ、券売機の紙の券が出てくると思っていたでしょう。

発売額は、大人680円(小児340円)。
初乗り運賃が240円の会社なので、それと比べてみると、割安な発売額設定と言えそうです。
ちなみに、昨年の消費税率改定前までは、大人の発売額は670円だったようです。

券面には主に、路線図と主要観光地などが記されています。
鳥浜駅が最寄りの「三井アウトレットパーク(横浜ベイサイド)」は、今年4/10に再オープンするようです。

有効期間は、発売日から6ヶ月間のうち、自動改札に投入した当日1日限り。
東京メトロの24時間券などもそうですが、関東では珍しいタイプではないでしょうか。

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1日乗車券の裏側です。

中央から下には、主に注意事項が記載されています。
最終項にある譲渡禁止については、他ではなかなか目にしませんね。

裏側の上部には、自動改札機に投入した日付と、初回改札通過の駅名が印字されます。
表側の日付表示と異なり、2桁西暦が使われています。

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1日乗車券の領収書です。

「(株)」と社名の前に印字されたり、「取引内容」「金額」が同じ行に表示されたりと、オリジナリティのあるフォーマットです。
また、全体的に細めのフォントを使っているようで、見た目がスッキリしている感じもします。

「取引内容」には、単に「乗車券」とだけ印字されました。
詳細を印字する相鉄・京急などのほうが、特殊なケースなのでしょうか。

【補足 1/9 9:32】

社名前後の「株式会社」の表記は、各社でまちまちです。
小田急・相鉄などは表示すらしていませんが、東急・東京地下鉄などは「株式会社」と表示。
シーサイドラインの場合、社名自体が長いので、所謂“まえかぶ”を使っているのだと思います。

また、「取引内容」「金額」の表示は、別の行に表示する会社が多い中で、東京地下鉄(東京メトロ)などは同じ行に表示しています。

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