きっぷうりば。~3代目の新駅舎より~

旅行などで使ったきっぷ類にとどまらず、観光地の入場券、野球の観戦チケットなど、「きっぷ」全般について、やりたいように(笑)書き連ねていきます。

カテゴリ: 神奈川中央交通(神奈中バス)

私が住む神奈川県大和市では、コミュニティバスが6系統運行されています。
使用する車両により名称・運賃が異なり、小型バスによる運行は「のろっと」で運賃は100円、ライトバンの改造車両による運行は「やまとんGO」で運賃は150円です。
(※運賃は各系統とも大人・小児・全区間で均一)

「のろっと」は、平成14年から実験運行を開始。
大和市役所を起点とする「北部ルート」、大和駅を起点とする「南部ルート」の2系統で、年間約39万人が利用。

一方の「やまとんGO」は、平成25年から実験運行を開始。
「中央林間西側」「相模大塚」「深見」「桜ヶ丘」の4系統で運行し、年間約33万人が利用。
(※利用者数は平成30年度の者、市役所Webサイトより)

「のろっと」「やまとんGO」ともに回数券を発売しており、私もこれまでに何度かお世話になっています。

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こちらが、「やまとんGO」の回数券。
1乗車分150円の券が11枚綴りになっており、発売額は1,500円。

表紙には券種名・発売額・注意事項などを印刷。
バスの名称の由来になった、大和市イベントキャラクターの「ヤマトン」のイラストも描かれています。
(でも、何でバスの名前が“ひらがな”になっちゃったんだろうねぇ~?)

使用する券片も、デザインは表紙と似たような感じです。
偽造防止の「×」を透かしで入れて、ブルーグレーの背景には「YAMATO KANACHU」の文字が書かれています。
基本的には、券面の内容は黒で印刷されていますが、一番最後に使う11枚目(つまりプレミア分)だけは、赤い文字の印刷です。

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裏側にも注意事項が書かれています。
表側に書かれているものと同じですが、第3項(枚数確認)と第5項(払い戻し不可)がありません。

なお、券面には運行事業社が表記されていますが、このうち「海老名相中」は、現在は親会社である「神奈中タクシー」に変更されています。
また、最近になって、運行事業者が変更され、「神奈川中央交通東」は「やまとんGO」の運行を終了し、「神奈中タクシー」で全系統を運行しています。

近年、関東地区ではICカードの普及・利用拡大に伴い、企画乗車券類をICカードに搭載できるようになってきました。
鉄道ですと、東京メトロや西武鉄道が発売を行っていましたが、この9月からは、JR東日本でも「ホリデー・パス」のICカード版が登場します。

しかし、バスの1日乗車券については、わりと前から発売を行っていました。
私自身でも、これまでに東急バス・小田急バス・都営バスなどで利用したことがあります。

さて、そんなバスの1日乗車券の中でも、金額が高めなのが神奈川中央交通(神奈中)です。
神奈川県央・東京町田地域を中心に、広範囲に路線を持つ会社ですから、使い方次第ではかなり得になることもあります。

今回は、スマートフォンを使って、モバイルSuicaでこの「IC一日フリー乗車券」を購入しました。
当然、ICチップに1日乗車券情報を書き込むわけですから、券面はないですし、目には見えません。

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モバイルSuicaの利用履歴を確認してみると、「購 神奈中 -1030」というのがあります。

まず、「購」というのは、ICカードを使って乗車券類を購入したことを示します。
通常のICカードで切符を買った後、利用履歴を印字してみると、そのことが分かるかと思います。

次に「神奈中」ですが、通常のICカードで鉄道の乗車券類を買うと、駅名が表示されます。
バスだからと言って、バス停名が表示されるわけではなく、単純に社名が表示されました。

最後の「-1030」は、IC一日フリー乗車券の発売額を引き落としたことを示します。

これら3つがセットになっていれば、神奈中のIC一日フリー乗車券を購入した証といってよいでしょう。
いずれ、他社の1日乗車券でも、試してみたいと思います。

神奈川県のうち、県央地域を中心に路線網を持つ神奈川中央交通(神奈中バス)では、今年のゴールデンウィーク10連休に合わせて、「ゴールデンウィーク 神奈中10日間フリーパス」を発売しました。
多くの鉄道会社では、「改元」や「天皇即位」に合わせた記念乗車券を発売しましたが、「10連休」に着目した企画乗車券は、あまり耳にしません。

発売を行ったのは、神奈川中央交通のサービスセンター(主に駅前などにある定期券等の発売所)のうち8箇所と、インターネット上での販売のみ。
発売価格は「平成31年」に合わせて3,100円、発売枚数も同じく3,100部限定でした。

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発売された3,100部のうち、この「かなみんバージョン」は900部のみで、あとの2,200部は「バス車両バージョン」でした。
「かなみん」は、数年前に誕生した神奈中のキャラクターで、神奈中バスの色をしたネズミという設定だそうです。

台紙の表面は、神奈中バスの車両と同じカラーリングに、企画乗車券名称を配置。

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台紙中面の左側には、「かなみん」の紹介や、「かなみん」のラッピングバスの紹介がされています。
同じく右側中央の切れ込みに、乗車券本体をセットして発売されました。

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乗車券本体の表面です。

定期券を模したフォーマットとなっており、区間表示は「平成 から 令和 ゆき」の片道。
有効期間は10連休中の毎日ですが、一応、使用終了日を大きく目立たせてあります。
地紋にもちゃんと、社紋を使っているのがいいですね。

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本体の裏面には、注意事項を記載。
第2項に、後払い時の整理券の扱いについて書いてありますが、乗車人員を計上するために行っているのでしょうか。

第7項は…、まぁ、当然なことだとは思います(^^;
ちなみに、私がこれを買ったのが5/1、横浜駅前サービスセンター(東口バスターミナル地下、そごう横)で購入しました。
既に有効期間は4日経過していましたが、当然ながら、3,100円での発売です。

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乗車券本体裏面の注意事項とは別に、要点をまとめたものと、プレゼントキャンペーンの実施要項を渡されました。
購入者最大3,100名の中から、抽選で31名に、「ミニミニ方向幕」とやらが当たる…そうです。

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専用の応募はがき。
もちろん応募しましたが、当選確率は最大1%…。

どうなりますかねぇ?(知らんw

ところで、今回の企画乗車券ですが、売れ行きはあまり良くなかったようです。
4/20にサービスセンターで発売開始後、各サービスセンターの在庫状況をWebサイト上で公表し、随時更新していたのですが…。

4/24ごろから全く更新されなくなり…(^^;;;

「そんなに売れないなら、記念に買っちゃおう!」

と、今回の購入を決めました。
買った時には、ほぼ使う予定はなかったのですが、結局、4日間で3,100円分以上乗っちゃいました(笑)。

◆今回の利用明細(IC運賃との比較)

○5/1
 [海08]海老名駅東口→×××× 320円
○5/2
 [小02]××××→小田急相模原駅 206円
 [小11]小田急相模原駅→相武台グリーンパーク 186円
 [台02]相武台グリーンパーク→相武台前駅 175円
 [台06]相武台前駅→磯部 206円
 [台06]磯部→相武台下駅 175円
 [下02]相武台下駅→さがみ野駅北口 258円
○5/4
 [林03]××××→イオンモール座間 195円
 [林03]イオンモール座間→×××× 195円
○5/6
 [平54]戸田→本厚木駅南口 268円
 [厚79]厚木バスセンター→金田神社前 175円
 [海01]金田神社前→海老名駅西口 186円
 [長16]海老名駅東口→長後駅西口 470円
 [長24]長後駅西口→大塚上町 350円

IC運賃合計 3,365円
乗車券発売額 3,100円   差額 ▲265円

この記録と合計額だけ見ると、一見、元は取れたように見えますね。
しかし、2日と6日は、各日ともIC運賃合計が1,030円を超え、常時発売している「1日フリー乗車券」を利用したほうが、結果としては安上がりになりました。

まぁ、今回の行程はほぼ無計画、行き当たりばったり、思い付きでしたから、「得した」と言ってもいいのでしょうね。

我が地元、神奈中バスのネタをもう1題。

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「預り金引換証」という、聞きなれない名前のチケット。
現代ではなかなか出番がなさそうですが、誤って運賃を過剰に支払ってしまった時に渡されました。

まだ、神奈中バスでも前乗り・前降りがメインだった当時、私、運賃支払い方式をうっかり間違えまして…。

何故か前払いと勘違いした路線が、実は後払い。
八王子駅からやってきた[八77]系統、途中バス停から乗る際に、うっかり下車用のICリーダーにSuicaをタッチ。
そのバス停から橋本駅までの運賃は170円でしたが、八王子駅から乗車バス停までは240円。
過剰支払いとなった70円分を、この預かり証で受け取ったというわけです。

受け取った券種は2種類、50円券と10円券。
これ以上の金額のものがあるかは、確認できていません。

この引換証の使い方としては、2種類あります。

1つは、運賃の支払いに充当する方法。
現在は1円単位運賃(IC運賃)が導入されているので、この方法を利用する際は、10円単位運賃(現金運賃)が適用になると思われます。

もう1つは、現金と引き換える方法。
券面にもあるとおり、駅前サービスセンターや営業所へ持参し、現金に換えてもらいます。

橋本駅前にサービスセンターはありますし、このバスを降りたときにも営業していましたが…。
コレクションとして、手元に保管することにしました(笑)。

(※ちなみに先日、10円分だけ使いました。)

裏側には、冊番号と思われる番号が3桁で印刷されています。
また、担当運転士の名前をゴム印で捺し、現金引換え時用(推定)のサイン欄が設けられています。

最近は、運賃箱が釣り銭に対応しているものも増え、後ろ乗り・前降り方式が主流なので、(他社においても)こういうチケットの出番は相当少ないことでしょう。

首都圏の鉄道・バスは、今やICカードで乗車する人が大半。
駅の改札口でも、バスの乗務員席脇でも、ひっきりなしに「ピピッ!」という音が聞こえてきます。
PASMOを導入したバス会社では、バス共通カードを導入していたこともあってか、回数券の存在は相当薄くなりました。

回数券を全廃した会社もある中で、まだまだ現役の会社もあります。

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そのうちのひとつが、神奈川県の県央部や東京都町田市・多摩市などを中心に運行する、神奈川中央交通(神奈中バス)です。
最近の神奈中グループは、分社化や再編成などが頻繁に行われていましたが、昨年ようやく3社にまとまって落ち着いたようです。

神奈中といえば、保有車両数が全国屈指の多さを誇る、バス会社グループです。
私個人の意見を言えば、そこまで大きい会社ながら、昔ながらの回数券が生き残っているというのは、奇跡的だと思っています。

そんな神奈中バスの回数券は、主要バス停(主に駅前)にあるサービスセンターで購入が可能です。
同社Webサイトには、営業所での発売有無については、記載されていません。

券種は全部で3種類。

(1-1) 1,000円券 10円×110枚=1,100円分
(1-2) 1,000円券 10円×20枚+90円×10枚=1,100円分
(2) 3,000円券 10円×12枚+180円×18枚=3,360円分

1,000円券に100円分、3,000円券に360円分のプレミアが付くのは、バス共通カード時代と同じです。
また、Pasmo/Suicaに記録される「バス特典チケット(バス特)」も、(同月内の利用に限られますが)同額のプレミアとなります。

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今回購入した1,000円券の、券面の様子です。

金額脇のマークと地紋(背景)は、同社の社紋を採用。
金額は大きめに黒で書かれ、運賃箱投入時に反転しても、運転士が判別できるよう、両面に金額を記載。
各金額とも縦5枚の綴りで、90円→10円の順に綴じられていました。

回数券の券種について前述しましたが、(1-1)はおそらく、この10円券が22枚綴られていると思われます。
また、(2)に含まれる180円券ですが、画像を調べてみたところ、赤紫かピンクっぽい色のようです。

あと、個人的に気になるのは、(2)は縦に何枚綴りなのかという点。
10円と180円がそれぞれ12枚・18枚ですから、縦6枚ならば一番効率が良いように思います。
もし、この券種同様に5枚綴りならば、一部は10円と180円が混ざった綴りになるのでしょうか。

機会があったら、調査したいと思います。

回数券の存在意義は、私としては、まだまだ十分にあると思います。
括弧書きで触れましたが、Pasmo/Suicaに蓄積されるバスポイントは、月末を以てリセットされてしまうからです。
バスポイントは導入全社で共通というのは嬉しい点ですが、この月末リセットは、ある意味勿体ないと思うのです。

例えば、月の終盤に差し掛かったところで、利用したバス運賃の累計が2,300円だったとします。
もし、月末までに3,000円に達するのが確実ならば、そのままICカードを使い続けることで、360円のプレミア(バスチケット)を手に入れられます。
しかし、3,000円に達することがあり得ないのならば、残りはバス回数券で支払うことにすれば、お得になるわけですよ。

◇28日までのバス運賃累計が 2,150円 だった。
◇31日までに 3,000円 には達しないなぁ…。
◇せいぜいあと3日で、使うのは 480円 かなぁ?

その480円、この回数券で支払えば、

1,000円券の割引率=1,000円(発売額)÷1,100円(利用可能額)=0.90909...≒9.1%

480円分の回数券は、

480円×0.90909...≒437円

という金額で購入していることになるわけです。
ですので、月末の端数処理だけでなく、月に1~2度、近距離でしか使わないという場合でも、お得に乗るためには存在意義があるわけです。
しかも回数券ならば、バス会社からの告知がない限りは、有効期限の定めがないというのも、有利な点だと思います。

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