きっぷうりば。~3代目の新駅舎より~

旅行などで使ったきっぷ類にとどまらず、観光地の入場券、野球の観戦チケットなど、「きっぷ」全般について、やりたいように(笑)書き連ねていきます。

カテゴリ: 小田急電鉄

小田急では今月前半の4日間、「小田急 こども100円乗り放題デー」という企画を実施しました。
これは、感染症拡大の関係で、夏休みを短縮させられてしまった小学生に向けて、沿線のイベント開催などを通じて元気づけよう! という趣旨のものでした。

沿線各駅周辺では、10/3,4,10,11の4日間に、さまざまな鉄道関連グッズの販売・展示などが行われました。
これらのイベントに気軽に参加できるように発売されたのが、「期間限定 1日全線フリー乗車券」です。

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さすがに使うことは出来ませんが、「買うだけならオジサンでもできる!」ということで、買いました(笑)。

小田急では昨年10月から、「1日全線フリー乗車券」を通年発売しています。
通常価格は、大人2000円・小児1000円です。

今回は、イベント開催の4日間に有効な小児券に限り、100円で発売されました。
ICカードでの小児初乗り運賃が63円ですから、任意の2区間を乗車するだけで元が取れます。
また、1回のみ乗車する場合でも、大人220円区間(10km~)の利用で元が取れることになります。

昨年10月以降、今のところ私は、通常の「1日全線フリー乗車券」を利用したことはありません。
通常のものについては、この券から「期間限定」の文字を削った内容になっているかと思われます。
また、小田急の各種フリーパスには、右上に各券種独自のイラストなどが描かれており、こちらは小田急グループのロゴマークが印刷されています。

先週まで紹介していた、虎ノ門ヒルズ・高輪ゲートウェイ両駅のきっぷ。
当日は、「小田急東京メトロパス」で移動し、最終的には神宮球場へ向かいました。

その帰り道は、久しぶりに表参道からロマンスカーへ乗ることにしました。

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表参道駅の改札外にある特急券券売機をいじってみると、「ロマンスカー@クラブ」のボタンがありました。
現金で直接購入するつもりでしたが、「ロマンスカー@クラブ」の特急ポイントを使って、まずは予約・購入。
(特急ポイントの積み立てにクレジットカードを使っているので、間接的にカード利用→ANAのマイルが貯まります。笑)
その後、小田急の券売機と同じ手順で、(端末故障・電池切れなどの非常時用である)予約照会から発券。

まぁ、基本的には、小田急の通常の特急券と、大差はありません。
もちろん、駅が東京メトロですから、特急券の地紋は東京メトロ仕様、発行会社も東京メトロという印字です。

小田急発行のものとの大きな差としては、2つ挙げられそうです。

まず1点が、右上部に印字される数列。
以前の記事でも、乗車月日・列車番号・座席番号などの情報が書かれていることを紹介しました。
小田急(とJR御殿場駅発行の〔ふじさん〕号指定券)で発行する場合、数列内にはスペースを含みませんが、メトロ仕様では情報ごとに1文字分のスペースがとられています。

もう1つが、「経由:代々木上原」という印字があることです。
これ、逆方法(小田急発メトロ各駅)の特急券だと、印字されていないんですよね。
手持ちの使用済み特急券で、「小田急で発行」した「メトロ発小田急ゆき」の特急券がないのですが、おそらく印字されていないのではないかと思います。
千代田線から小田急に入る特急ロマンスカーは、当然ながら絶対に代々木上原を通るわけですから、この印字の意味が非常に謎でもあります。

先月中旬、世間様はお盆休み真っただ中というのに、会社の定期不健康診断がありました。。。
クソ暑い中、真昼間に汗だくで行ったら、体重落ちちゃったじゃねぇか。。。

せっかく外出したので、その足で江ノ島へ。
勤務先の最寄り駅であえて切符を買い、相模線と東海道線を乗り継ぎ、藤沢に向かいました。
(※この駅は、小田急への連絡乗車券としては、券売機では厚木乗り換えしか買えません)

藤沢駅の連絡改札口へ向かい、ここで切符を精算。

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「区間変更券」という券種名で、自社線内のみの内容の乗車券が発行されました。
通常の券売機だと、駅名のローマ字が入る部分に、この券種名が印字されています。

藤沢から片瀬江ノ島まで、大人運賃は160円ですが、右上には「領収 70円」と印字されています。
えぇ、ここの乗り継ぎ精算では確かに、70円しか払っていません。

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乗車駅は、相模線の門沢橋駅。
右下に「○ム」とあるように、無人駅の券売機で購入したものです。

門沢橋駅から藤沢駅までの10円単位運賃は、大人330円。
今回はあえて、その運賃を90円超える乗車券を用意しました。

《10円単位運賃》 JR 330円+小田急 160円=490円
《購入した乗車券》 門沢橋 420円+藤沢 70円=490円

このように、1枚目の乗車券の金額に過不足があっても、相殺する形で乗り継ぎ精算が可能です。
(注:全てが全てとは言い切れないので、ご注意下さい)
今回の「90円差」はおそらく、データを取りまとめたうえで、JRから小田急に配分されるのではないかと思います。

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乗り継ぎ精算機で発行された領収書です。

取引内容は「乗車券」ではなく、「のりつぎ精算」となっています。
また、券売機番号は通常3桁で印字されますが、「精75」という文字が付加されています。
特急ロマンスカーの時刻表にも記載のとおり、「(00)75」は藤沢駅の駅コードです。

ちなみに、藤沢駅の連絡改札口は小田急が管理しており、基本的には小田急の係員さんが常駐しています。
乗り継ぎ精算機は小田急側改札内にも設置されているので、こちらで乗り継ぎ精算をすると、「ピンクのJR乗車券」が出てくるはずです。

遠くならないうちに、小田急側からの乗り継ぎ精算についても、実券を確認しておきたいですね。

それを言い出すと、キリがないんですよね。
例えば、

 ●社家→厚木(連絡改札)→藤沢→大船
 ●社家→厚木(連絡改札)→海老名→かしわ台

みたいな、あまり実用的でない精算にも対応できるのか、、、とかさ。


現在、小田急とJRを連絡改札を介して乗り換えられるのは、藤沢以外に新宿・厚木の2駅が該当します。
このうち、厚木駅は乗り継ぎ・乗り越し精算機ではなく、ICカードチャージ機のみの設置。
新宿駅(南口)は、両社の改札がほぼ隣り合っている関係か、(確か)乗り継ぎ精算機はありません。
また、新宿駅(西口地下)についても、6月中旬に乗り継ぎ精算機・精算窓口が廃止されています。
よって、小田急発行(JR関連)の「区間変更券」は、藤沢駅の連絡改札口のみでしかお目にかかれないことになります。

小田急線代々木上原までの往復に加え、新宿までの小田急と東京メトロが乗り降り自由になる、「小田急東京メトロパス」。
コロナ禍の影響により、都心を通り抜けていくような外出を自粛継続しているため、今年度に入って利用回数がガクンと減りました。

そんな中で、小田急では今年3/14から、「小田急東京メトロパス」をPASMOへ搭載できるようになりました。
購入方法は磁気券とほぼ同じですが、当然ながら、予めPASMOを用意しておく必要があります。

そして、その効力もやっぱり同じ…

…ではないんですね。
磁気券の場合、小田急線内(東北沢までの各駅)では途中下車できませんが、これが可能になりました。
もっとも、他のフリーパスの途中下車時も、有人改札を通る必要があるのですから、この際磁気券の「小田急東京メトロパス」でも、途中下車を認めちゃえばいいのに…なんて、思わずにはいられません。

ちなみに今回は、小田急線内の途中下車はしませんでした(笑)。

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こちらが、PASMOへ印字した券面です。
昨日紹介した相鉄の1日乗車券よりも、印字エリアが狭いですね。

その印字内容ですが、磁気券とは少し異なります。

前述のとおり、小田急線内の途中下車が可能となったので、券種名下に印字されていた「発駅-代々木上原間 往復1回限り有効」の文字が削られました。
また、東京メトロ線内に「ICカード利用不可の改札がない」(かもしれない)ことから、「(一部の改札機はご利用できません)」の文字も削られました。

PASMO版の弱い点としては…、発行に少し時間がかかること。
特に今回は、前回の情報(相鉄1日券)を上書きする形での発行でしたから、体感的に20秒くらい長かった気がします。

券面をじっくり見てみると、右下の発行駅名・左下の券番号など、印字が少し残っていたり、前回の痕跡がたくさん見られます。

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今回の領収書です。

取引内容は、「IC企画券」という印字になりました。
現在のところ、小田急で発売しているIC企画券は、この「小田急東京メトロパス」のみです。

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クレジットカードによる購入も可能でした。
商品名には「フリーパス」とだけ印字されています。

そういえば、都営の1日乗車券なんかも、PASMOに搭載できるようになったようですね。
ただし、そちらはクレジットカード購入に対応していないので、注意が必要です。

◆今回の利用明細(IC運賃との比較)


 南林間→代々木上原 419円
 代々木上原→外苑前 168円
 青山一丁目→新宿 168円
 新宿三丁目→日比谷 168円
 新橋→外苑前 168円
 表参道→代々木上原 168円 
 代々木上原→南林間 419円


通常運賃合計 1,678円
乗車券発売額 1,190円   差額 ▲488円

小田急では今年4/1から、通常の回数券の発売を取りやめました。
これに伴って誕生したのが、企画回数券「小田急チケット10」です。
(※「10」については、昨年12月の告知リリース以来、フリガナなしで表記されてきているので、「じゅう」なのか「テン」なのかは不明です。。。)
(※└→3月に撮影した駅貼りの掲示物を見返したら、「10」の中に「テン」の文字がありました。5/13 11:50追記)


利用可能日及び枚数別に3種類(普通・時差・土休日)で発売していた回数券を、10枚綴りに統一。
種類別の割引率を維持するか下回るように、発売額を設定しています。

どれだけの差があるか、比較してみましょう。

「新宿~本厚木(きっぷ運賃:510円)

▼従来の「普通回数券」
発売額 5,100円
1枚単価 5,100円÷11枚≒463.6円

▼小田急チケット10(レギュラー)
発売額 4,580円
1枚単価 4,580円÷10枚=458円

「新宿~藤沢(きっぷ運賃:600円)

▼従来の「時差回数券」
発売額 6,000円
1枚単価 6,000円÷12枚=500円

▼小田急チケット10(オフピーク)
発売額 4,980円
1枚単価 4,980円÷10枚=498円

こんな感じで、よほど回数を買わない限りは、大きな差とはなっていません。
今回は、通勤時にたまに利用する、「南林間~海老名・厚木」のものを買いました。

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実際の券は、こんな感じのフォーマットです。
「往復乗車券」のフォーマットを流用しているようですが、各券片とも両方向に使えるように、右向き・左向きの三角を並べています。
注意事項については、有効期間の下に2行で記載がありますが、「小田急チケット10」の3種類とも、同じ文言ではないかと思われます。
「レギュラー」が括弧書きになっていますが、「オフピーク」「ホリデー」で枠囲み・白黒反転などがあるかどうか、関心がある点です。

また、券番号については、従来の回数券と同様、親番号4桁と枝番2桁で印字されています。

「南林間~厚木(きっぷ運賃:260円)

▼従来の「普通回数券」
発売額 2,600円
1枚単価 2,600円÷11枚≒236.4円

▼小田急チケット10(レギュラー)
発売額 2,290円
1枚単価 2,290円÷10枚=229円

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「小田急チケット10」には、JRのマルス式の回数券と同様、「表紙」が発券されます。
名目上は、この表紙を持参していないと、「小田急チケット10」は利用できないことになっています。

ただ、この表紙券には乗車券情報は入っていないでしょうし、複数人利用時の判定、表紙券を忘れた場合・なくした場合の判定はどうするのか…。
“金券ショップでのばら売り対策”なのかもしれませんが、この点は今一つという印象です。

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領収書の取引内容には、基本の商品名である「小田急チケット10」と印字。
「チケット10」の部分は、概ね半角相当の文字になっています。

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クレジットカードの利用控えにも、商品名として「小田急チケット10」と印字。
これらの欄は、「企画券」「フリーパス」などとしているケースが基本の小田急ですが、「他の企画券との違い」という小田急の姿勢が、垣間見える気がします。

ここまで書いてきた感じだと、「今までより少し得だし、いいんじゃない?」と思いそうですが、個人的には「×」です。

というのも、有効期間は3ヶ月から2ヶ月に短縮されてしまいました。
「レギュラー」であれば、枚数は1枚しか変わらないのに、有効期間は2/3になるわけです。
月平均2度ほど、(平年であれば)神宮球場へ行く私には、使えないものになってしまいました。

また、有効期限が迫った時に、使い“残し・余り”が払い戻せなくなりました。
全券片未使用かつ表紙がある場合に限り、払い戻しはできますが…。

「安くなったから」といって、今までの回数券と同じ感覚で買ってしまうと、後悔するケースもありそうです。
くれぐれも、ご利用は計画的に。

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