きっぷうりば。~3代目の新駅舎より~

旅行などで使ったきっぷ類にとどまらず、観光地の入場券、野球の観戦チケットなど、「きっぷ」全般について、やりたいように(笑)書き連ねていきます。

カテゴリ: 阿佐海岸鉄道

2013年5月20日!(当時32歳)
高知県安芸郡東洋町、阿佐海岸鉄道 甲浦駅にて、「47都道府県踏破」を達成しました!

これを記念して…というわけではないですが、甲浦駅でも乗車券を発売しているので、買ってみることにしました。

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車内発売券と似た雰囲気ですが、異なる点も多いです。

まず、甲浦駅で発売する乗車券は、片方向へのみ利用が可能です。
このため、矢印の向きも、目的地へ向かうのみの右向きになっています。
また、甲浦駅での委託業務が、乗車券発売に限られているようなので、改札に関わる印刷(入鋏欄の設定)はありません。

右上の「○ム」は、無人駅での発売を示す符号です。
この場合、JRなんかだと、発行箇所に「○簡 △△駅発行」などと印字しているケースもあるようです。

車内発売券では、発売日の記入はありませんでしたが、こちらは事務用の日付ゴム印を利用して、券面に表示させていました。

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こちらは小児専用券。
車内発売券では「○小」が上段中央にありましたが、左下に移動しています。

甲浦駅での乗車券発売は、甲浦婦人会へ委託されています。
同会では、甲浦駅の地上待合所で、売店の営業・レンタサイクルの貸し出しを行っています。
営業時間は朝9時から、昼過ぎの14時まで(レンタサイクルは13:30まで)で、不定期休業になります。

今年度末に、世界初となるDMVでの営業運転を計画中の阿佐海岸鉄道。
現在のJR阿波海南駅からの運転となり、甲浦駅から南方向へのバス運転も、計画されているとか、いないとか…。

いずれにしても、あと数ヶ月で大きく変わる会社。
車両や運転などにも関心がありますが、切符の発売という点でも、きっと変化があることと思います。

この旅の続きは、甲浦駅からバスで室戸岬を経由し、土佐くろしお鉄道・奈半利駅へ向かいます。

これまで、阿佐海岸鉄道で唯一の有人駅、宍喰駅で発売する乗車券を紹介してきましたが、乗車券の発売箇所は、あと2箇所あります。
そのうちの1箇所が、今回紹介する「列車内」です。

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阿佐海岸鉄道はワンマン列車ですので、運転士から購入することになります。
列車内の(運転士による)発売ですが、発行箇所は何故か「宍喰駅」となっています。

車内で発売する乗車券は、「甲浦⇔海部」の口座のみ。
中間駅である宍喰駅関係のものは、発売していません。

乗車券は切り取り式(回数券式?)の軟券で、区間表示は駅名相互式。
「甲浦発海部ゆき」「海部発甲浦ゆき」のどちらでも、対応しています。

今回は、甲浦駅到着時に、運転士から購入しました。
「発売当日限り有効」とあるにも関わらず、発売日の印字・記入等がありません。
また、「乗車○印」という入鋏欄に値するものが、甲浦側・海部側ともに設定されています。

私個人の見解ですが、この乗車券、あまり出番がないように思います。
甲浦駅では、地元婦人会に乗車券発売を委託(※明日の記事でも触れます)し、日中の数時間は乗車券が購入できます。
(注:現在、甲浦駅では、阿佐海岸鉄道のDMV化工事を行っている(た)ようですので、現状については責任を負いかねます)

また、海部駅も無人駅ですが、JRとの列車接続時間はあまりないうえ、甲浦まで乗り継ぎ利用となる場合でも、車内精算になるケースが多そうです。
となると、かなり用途は限られてきて、「甲浦から海部乗り換えでJR各駅へ」というパターンが考えられるかな…、と思うのですね。

まぁ、もっとも、甲浦駅から乗車し、海部駅で降車する際には、その場で運賃精算(乗車券回収)になるでしょうから、その用途はますます不明の気がします(^^;

もしかして…。
コレクター向けの増収対策でしょうか(笑)?

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この車内発売券には、小児専用の券も用意されています。
ただでさえ少子高齢化が進む我が国、地方では尚更でしょうから、大人券よりはるかに出番が少なそうですね。
その需要の少なさを見込んでなのか、この第5券片が一番上にあるようで、耳付きで発売してくれました。
大人券が第9券片でまだ中間ですから、こちらは10枚綴りになっているのかもしれません。

阿佐海岸鉄道では、ごく一般的な11枚綴りの「普通回数券」を発売していますが、休日のみ有効となる4枚綴りの企画乗車券も発売しています。

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その名も「休日・祝祭日乗車券」で、回数券とは異なり、企画乗車券の扱いになっています。

乗車券は4枚綴りで、利用方法は回数券と概ね同じ。
ただし、1枚でも利用すると、以後の払い戻しはできません。
阿佐海岸鉄道は全部で3駅ですので、全区間に対応した3券種を宍喰駅で発売しています。

有効期間は3ヶ月で、休日・祝日・祭日のみ利用可能。
「土曜日には使用できません」とありますが、カレンダーが赤い数字の日ならば、当然使えるはずですね。
そして、210円区間を4枚で420円ですから、割引率は50%ということになります。

乗車券1枚の大きさは、名刺よりも1回り半くらい小さいサイズ。
4枚連ねると、定型最大サイズの封筒に余裕を持って入るサイズです。

乗車券の地紋は、「阿佐海岸鉄道」の文字をゴシック系書体・水色で印刷したもの。
上半分の中央には、企画乗車券であることを一目で認識できるように、「休・祝」と背景に印刷しています。

なお、2度の消費税率改定があったため、現在はこの乗車券をそのまま使って、金額部分を訂正しているようです。

阿佐海岸鉄道の宍喰駅では、片道・往復の乗車券だけではなく、回数券や定期券、さらに出札補充券の取り扱いもあります。

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地紋は「海岸鉄道」のロゴ風文字、薄いオレンジ色。
入場券と同じ地紋ですが、少し色が薄いかもしれません。

そして、この補充券のフォーマットですが、まるでJRのものとそっくりです。
券種名の選択肢が少なかったり、金額等の一部仕切り線がなかったりと、細かい違いはいくつかありますが、フォーマットを参考にしているのは間違いないでしょう。

意外なのは、発行駅名が常備式(印刷済み)である点です。
まぁ、駅数が3つだけで、ひとつは無人駅(海部駅)、ひとつは委託駅(甲浦駅)であり、直営有人駅がこの宍喰駅だけですから、ある意味当然なのかもしれません。

最下段の「入鋏・途中下車印」欄は、ちょっとおかしなことになっています。
「○往」のマークは、線で仕切られたセルの中に入っていますし、「○復」マークの手前には何故か  の文字で仕切られています。

今回、阿佐海岸鉄道は「徳島・室戸・高知きっぷ」で乗ったわけですが、記念に入鋏もしてもらいました。
ふつうのチケッターによる押印だったと思いますが、和暦年付きの日付表示に、社名は「阿佐海岸」という省略形が使われていました。

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裏面の注意書きも、JR感満載ですね。
相鉄の補充券もそうでしたが、「平成」と「通行税」が同居していたのは、僅か3か月弱だったんですけどね。
(※ちなみにその時期、阿佐海岸鉄道は開業前…^^;)

余談ですが、この乗車券の区間である宍喰から甲浦までは、私の人生の中で「47都道府県踏破」のための、最後の県境越え区間(徳島→高知)でした。

宍喰駅の窓口では、入場券以外にも、各種乗車券の発売を行っています。
平成25年当時、確か片道乗車券も売っていたと思いますが…、買い忘れたのか実は売っていなかったのか、記憶が定かではありません(><;;;)

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ということで、宍喰から海部への往復乗車券です。
サイズは、硬券往復券の定番であるD型硬券(縦30mm×横88mm)。
右側が小さめの往路券、左側が大きめの復路券という、これも定番のフォーマットです。

券の印刷方式は、前回の入場券と全く同じ。
地紋の色や文字列も同じですが、フォントがポップなものを使っています。

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裏面は入場券と同じく、5桁番号が「No.」付きで印字されているのみでした。

なお現在は、宍喰駅窓口では、往復乗車券は甲浦へのもののみが発売されているようです。
フォーマットも大幅に変更され、小児専用券も用意されているようです。

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