きっぷうりば。~3代目の新駅舎より~

旅行などで使ったきっぷ類にとどまらず、観光地の入場券、野球の観戦チケットなど、「きっぷ」全般について、やりたいように(笑)書き連ねていきます。

カテゴリ: 上信電鉄

正月の群馬小旅行、最終編です。
上信電鉄で高崎駅へ戻ってきた際に、券売機で乗車券を購入しました。

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乗車区間と運賃を大きめの文字で配置した、独特なレイアウトの乗車券です。
この2項目以外の文字は、全て小さい同じサイズで印字されます。

日付の印字は、左上端にあります。
年の表記は、2桁西暦・アポストロフィなしのタイプ。
それに続いて右方向へ、券種(片道)・社名(括弧なし)・券番号と並びます。

また、下段左寄りには、発売時刻が印字されています。
地方私鉄かつ自動改札のない会社では、時刻印字は珍しいのではないでしょうか。

券紙は、パッと見ると「PJRてつどう」に見えますが、真ん中のアルファベット3文字は「JDK」。
おそらく、Joshin Dentetsu Kabushiki-gaisha の略ではないかと思われます。
そういえば、700形(旧:JR 107系)の側面にも、元々「JR」マークがあった場所に、「JDK」ロゴが貼られていました。

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こちらは往復乗車券。
基本構成は片道券と同じですが、いくつかの違いがあります。

区間の表示は、2枚で区別はない代わりに、矢印が両矢印になっています。
片矢印にもう片方を足しているためか、その分だけ着駅表示が右に寄ります。

片道券の券種表示は小さい文字でしたが、往復券は目立つように大きな文字。
その中間にある小児用表示の「■小」は、何故か書体が楷書系になっています。

最後に、片道券で「発売当日限り有効」となっていた部分は、2文字分右にずれて、「2日間有効」となっています。

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領収書も発券可能だったので、発券してみました。
何と言うか…、食券機から出てきそうなフォーマットの領収書です。
こちらは片道券の領収書ですが、往復券も全く同じで、但し書きも「乗車券」でした。

発行日については、乗車券本体と異なり、スペースが確保できるからなのか、4桁の西暦で印字されます。
領収書番号は、乗車券本体との連動性はなく、純粋に領収書の発行順だけで決まるようです。

それにしても、但し書きの「乗車券として」という言い回し、どうなんですかね?
「乗車券として」とか、「但し、乗車券」など、少し文字を足した方が、誤解がなくて済むようにも感じます。

上信電鉄の各駅では、それぞれオリジナル題材の記念入場券が発売されて…

…います。
と言いたいところですが、ほぼ過去の話になるようです。

実際、下仁田駅ではかつて、全駅分の記念入場券を取り扱っていたようですが、大半の券面デザイン上に「売り切れ」を示す張り紙が…。

そんななかで、自駅の在庫を抱えている駅へ立ち寄ることができました。

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富岡市にある、上州七日市駅です。
この駅の題材は、1600年の江戸幕府開府以降、約260年にわたって置かれた「七日市藩」の藩邸跡です。
現在の陣家は、江戸末期に建てられ、改築・移築などを経て、現在の姿(券面の写真)になったそうです。

この藩邸跡は、現在は県立富岡高校内にあり、高校が開門していれば、見学は自由にできるようです。

さて、記念入場券のお話へ。

既に、硬券入場券のページで書いた通り、現在の上信電鉄の入場料金・初乗り運賃は、180円です。
これは、昨年10月の消費税率変更に伴う運賃改定により、実施されました。

ところが、券面をご覧下さい。
「料金」に書いてあるのは、増税前入場料金である170円で、「運賃変更」などのゴム印も押されていません。
そして驚くことに、その旧料金のままで発売を継続していました。

地紋は、補充券と同じ薄緑の「JPRてつどう」です。
だいぶ昔から発売している不人気券(^^;のようで、至る所に茶色い斑点が出来てしまっています。
また、裏面の画像は略しますが、券番号のみが印刷されていました。

上信電鉄での同種の券がいつ発売開始となったか分かりませんが、完売した駅もたくさんあるわけです。
新しい題材・新しい料金で、このような記念入場券を発売したら、それなりの増収になるようにも思います。

1/2の上信電鉄沿線ツアー、最初に降りた下仁田駅では、硬券の乗車券・入場券のほか、出札補充券の発行もOKを頂けたので、購入してみました。

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一見、見慣れたタイプの補充券だなー…、という印象ですが、いろいろと特徴があります。
上信電鉄では現在、他社線との連絡運輸を行っていないそうで、それに関連した構成・表記がいくつかあります。

1つ目に、乗車区間の「経由」欄がないこと。
発売区間が自社線のみ、しかも1路線だけであることから、経由欄は不要という判断になったようです。

2つ目に、「有効」欄の設置。
このうち、日付の記入欄については、乗車券の前売りに対応(※Webサイトにも記載あり)したもののようです。
また、「下車前途無効」があらかじめ印刷してあるのも、30kmあまりの路線内完結となる乗車券しか発行しない会社ならではです。

3つ目に、上記に関連して、「入鋏欄」という表現です。
この欄は通常、「途中下車印」を押す欄を兼ねていますが、上述の通り、途中下車ができない乗車券として発行される券なので、「途中下車」の文字を外したようです。

ちなみに、この券の裏側は真っ白。
自社船内だけの乗車券で、表側に記載した項目以外に、特段の定めがないからでしょう。

さて、券面の話にでも…。

補充券の地紋は、硬券乗車券と同じく「JPRてつどう」で、色は薄緑です。
上述の特徴以外では、「指定」欄がないタイプを用いています。

記載内容や不使用欄の抹消方法は、至って単純ですね。
「記事」欄を抹消するのは、初めて見ましたが…。

あと、調べてもよく解らなかったのが、日付の右にある「○ヨ」です。
上信電鉄の補充券を画像で探すと、同じ表記をしたものが多数出てきます。
記事までいろいろ読ませていただきましたが、結局のところ、何の意味なのかは確定できませんでした。

上信電鉄の各有人駅では、券売機以外でも、窓口で乗車券の購入が可能です。
入場券と同様、今なお硬券乗車券が現役です。

そりゃあ…、「寿・ワンコイン1日フリー乗車券」のために、券売機を止める駅があるくらいですから、当然かもしれませんね。

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B型硬券を使った乗車券で、地紋は「JPRてつどう」の薄めのブルーグレー。
使用しているフォントの組み合わせは、旧:岳南鉄道(旧券)のものと同じでしょうか。
(※「ゆき」のフォントが、目的地駅名と同じもの)

全体のフォーマットは、よく目にするタイプですね。
各項目の配置は各社で異なりますが、特筆するような点はありません。

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乗車券の裏面です。
ワンマン列車対応のため、裏面には券番号と有効区間が印刷されています。
券番号と同じくらいの大きさの発駅名と、大きめの着駅名という組み合わせも、よく見かけるパターンです。

余談ですが、高崎駅の窓口では、不定期的に「使用済み硬券・軟券詰め合わせ」というのが発売されているようです。
行動を共にした友人氏によると、硬券は売っていないことが多いそうで、タイミングが重要かもしれません。
近年は、やはり硬券の出番が少なさそうなので、出逢えたらラッキーでしょうね。

今回の上信電鉄沿線ツアーでは、各下車駅で硬券入場券を買い求めました。

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まずは、高崎駅のもの。
上信電鉄の硬券入場券は、赤い文字で印刷しているのが特徴です。

上段から…

1行目 社名
2行目 駅名
3行目 券種・発売額
4,5行目 注意事項

という構成で、大人・小児の兼用券です。
全体的なフォーマットとしては、特に真新しいものはないですね。

日付は、昨日紹介した「寿・ワンコイン1日フリー乗車券」と同様、ダッチングマシンによる印字(和暦)です。

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続いて、上州七日市駅のもの。

よく見てみると、駅名の文字が高崎駅のものより大きめです。
相違点はそれだけではなく、高崎駅のものとは異なる書体を使っています。
また、注意事項の1行目では…

旅客車内に立入ることはできません

と、赤字部分の有無という相違点もありました。

ちなみに…

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上州富岡駅・下仁田駅のものは、上州七日市駅のタイプと同じものでした。

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硬券入場券の裏側です。
券番号と発行駅名のみという構成で、発行駅名は表面にメインで使っている書体と同じもので印字されています。

あともう1駅、硬券入場券を買ったのですが…

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上野国一之宮・貫前神社の最寄り駅、上州一ノ宮駅のものです。
日付の印字内容が他駅と異なり、1桁年の前に「-」が加わっています。

もう1点、何かおかしい点に気付くでしょうか?
注意事項1行目の中央に、何故か「上州一ノ宮駅発行」の裏文字が、赤で印刷されてしまっています。
前出の画像の通り、発行駅名は裏面に黒で印字すべき内容ですが、一体何があったのでしょう?!?!
ちなみにこの券の裏側には、正規の内容で発行駅名が記されていました。

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