きっぷうりば。~3代目の新駅舎より~

旅行などで使ったきっぷ類にとどまらず、観光地の入場券、野球の観戦チケットなど、「きっぷ」全般について、やりたいように(笑)書き連ねていきます。

カテゴリ: 近畿日本鉄道(近鉄)

少し日が空いてしまいましたが、5年前の松山・関西旅行の続きです。

旅の2日目、松山から大阪へ移動したあとは、大阪市内に宿泊。
3日目からは、前回記事の「スルッとKANSAI 2dayチケット」を使います。

スル関1日目は、吉野へ向かいます。

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大阪阿部野橋駅まで地下鉄で移動(※地下鉄は天王寺駅)し、南大阪線から吉野線に入る特急へ乗ります。

近鉄の特急列車には、全ての列車には固有の「列車名」「号数」が割り当てられていません。
このため、乗車駅・発車時刻・行き先を印字して、誤乗を防止しています。

同じような制度の特急というと、名鉄が挙げられそうです。
こちらも列車名は皆無ですが、特急券の券面(名鉄においては、特別車両券「ミューチケット」)には、列車番号と思われる「○○○号」という印字がある点が異なります。

券面の最下段には、2桁西暦の発行日・発行時刻・発行駅・窓口番号などが印字されています。
他社ではなかなか見かけませんが、「秒」まで印字されているのが特徴でしょうか。

また、近鉄の窓口って、以前はクレジット決済ができなかった記憶があるのですが、2016年春の時点ではそれが可能となっていました。
右下隅の近くにある「□C制」のマークが、クレジット決済を行った証拠です。

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こちらは、同時に使用した乗車券です。
こちらも特急券と同時に、クレジットカード決済で購入しました。

特急列車の乗車区間は、大阪阿部野橋駅からでしたが、この乗車券は吉野線・壺阪山駅からのもの。
「スルッと~」の有効区間がここまでであり、吉野駅で精算のために小銭を出すのも面倒でしたので、事前に購入しておいた次第です。

こちらの券面にも、最下段に2桁西暦の発行日・発行駅・窓口番号が印字されていますが、発行時刻がありません。
…と思って右上に目をやると、6桁の謎な数字があるのですが、これが発行時刻(時・分・秒が各2桁)を意味しています。

特急券の券紙は、青をベースにした非磁気券。
乗車券の券紙は、黄色をベースにした磁気券。

いずれも、近鉄の社紋を地紋に採用し、色の濃淡のパターンはいずれも同じです。
画像を検索してみると、青い券の乗車券というのも見かけるのですが、どのような使い分けなのかが気になります。

ところで、この列車の大阪阿部野橋駅から吉野駅の所要時間は、1時間16分でした。
新幹線に乗車したとすると、大宮から仙台とか、新横浜から名古屋とか、それくらいの乗車時間です。

距離は64.9kmですから、特急料金510円(現在は520円)というのは、小田急や京成と比べると、安く感じます。
ただしこれは、南大阪線・吉野線の特例的な料金(全区間均一)なので、お間違いのないよう…。

最後に、この年・この時期の吉野山「奥の千本」の様子を…。

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例年、4月中旬にシロヤマザクラが満開となるエリアですが、見事に散ってしまっていました(笑泣)。

2016年、松山・関西の旅。
3日目は、吉野の桜を鑑賞しに行きます。

4月中旬、例年であれば、吉野エリア「奥の千本」は、満開の桜が見られるはずでしたが…。

この年は、気候の進みが早かったようです。
お察し下さい(笑)。

さて、この日は吉野を往復してから、近鉄沿線をブラブラ。
翌日は能勢電鉄の乗車などを控えていたので、今回はこのきっぷ1枚で動き回ります。

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2016年秋まで発売していた、「スルッとKANSAI 2dayチケット」です。
現地で発売しているものは2日連続の利用でなくてもOKだったかと思いますが、こちらは「連続2日有効」です。
当時、関東地方のいくつかの店舗でも取り扱いがあり、渋谷のブックファーストかどこかで買った記憶があります。

この「スルッとKANSAI 2dayチケット」は、スルッとKANSAI加盟社局(鉄道・バス)のほとんどに乗ることができました。
発売額を記憶していないのですが、確か4,000円前後だったような…。

加盟社局でも、一部乗車できない区間もありました。
今回乗車した近鉄吉野線がまさにそれで、途中の壺阪山駅までが有効区間でした。
(また、大阪線の伊勢・名古屋方面も、青山町駅まで(?)が有効区間だったと思います)

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この券の裏側です。
2日間有効で、それぞれの日の利用開始時刻・利用開始駅が印字されるようになっています。
今回は、ホテルが(現)Osaka Metroの谷町四丁目駅近くでしたので、両日とも利用開始は同駅でした。

裏面の必要事項・有効期間などは全て印字済みで、パンフレットなどとともに専用封筒に封入。
それらをセットにして、店頭で決済完了後、受け取るものでした。

発行は「スルッとKANSAI協議会」ですが、調製(作成)を担当したのは近鉄だったんですね。

ここ最近のスルッとKANSAI圏では、期間限定で類似の乗車券を発売することがあるようです。
通年で発売していたこの乗車券、各社のフリーきっぷがない路線もあるだけに、廃止は惜しかったようにも思えます。

近鉄の有人駅では、硬券入場券が発売されています。

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手元には何故か、降りたことも立ち寄ったこともない、名古屋線・富吉駅のものがありました。
…謎すぎる(笑)。

近鉄の硬券入場券は、全面クリーム色の券ではなく、名鉄などと同様、表面が白になっています。
また、大手私鉄にしては珍しく(?)、有効時間制限がある関係で、発売時刻の記入欄があるのも特徴です。
小児断線が他社の半分弱の長さしかないのも、この券の特徴かもしれません。

入場券のフォーマットとしては、ちょっと珍しい点があります。
他社では、券種名(入場券・普通入場券)を最上段に記すところが多いですが、近鉄は駅名に続けて、しかも下線付きで印刷しています。
おそらく、券売機の入場券フォーマットを、硬券に合うように流用したのではないかと思われます。

購入時の入場料金は、大人150円でしたが、昨年の消費税率改定により、160円に変更されています。
なお、桑名・伊勢市などのJRとの共同使用駅では、JRの入場料金に合わせて、大人150円となっています。
(※JRの「大阪電車特定区間」内にある柏原駅(JR関西本線・近鉄道明寺線)は、大人130円)

日付の印字ですが、購入当時は事務用のゴム印を用いて、和暦で表示させていました。
ただし、最近の画像を検索してみると、4桁西暦の事務用ゴム印に変更されている模様です。

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裏面はクリーム色で、両サイドに券番号、中央にロット番号・発行駅名を印刷。
自動改札使用不可の旨は、最下段に赤字で印刷されていました。

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近鉄の駅には、わりとちょこちょこと訪れているので、コレクションを一堂に披露すると大変なことになります(笑)。
とりあえず、最近のコレクションの中から…

上段/伊勢中川駅・近鉄八田駅
下段/河堀口(こぼれぐち)駅・伏屋駅

いずれも、日付の印字は和暦の明朝系フォントを使った事務用日付印です。
昨日の乗車券のページでも触れましたが、「近鉄」や旧国名を冠した駅では、自動券売機の券と同様に、小さい縦書きの文字を用いています。

なお、近鉄の入場券は券売機券・硬券の他にも、出札端末設置駅では、端末発行の入場券が購入できます。
この券も多くの駅で買った経験があるので、そのうち紹介していこうと思います。

前2回の時とは、同じ年の別の日に利用した乗車券です。

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近鉄の券売機で発売される、自社線内完結の乗車券です。
乗車区間は大阪難波から鶴橋までの210円区間ですが、同区間は当時の市営地下鉄(現:Osaka Metro)のほうが運賃が割安です。

乗車券の券紙は、前々回の「沿線招待乗車券」と同じものです。
印刷方向が異なるので、ちょっと違う雰囲気がありますね。
特急券の青緑の券紙とは、デザイン自体は同じですが、用紙を使う方向が異なっています。

大阪難波駅の駅名は、「大阪」を小さめの縦書きにしています。
「近鉄」や旧国名などを冠する駅(例:近鉄富田・河内永和・大和西大寺など)は、おそらくこれに準じた表記方でしょう。

関東の私鉄の場合でも、「路線名」を券面に示す会社も多いです。
その多くは「→」に相当するマークの近くですが、近鉄では金額の真上、しかも右端寄りに現れました。

そして、最大の特徴と言えそうなのが、「円区間」の表記方。
円/区間の2行に分ける意味、とても謎です。。。

余談ですが、関西圏の私鉄では、駅名がない「無効印」が多く使われています。
その姿は様々ですが、個人的には駅名が入った方が、後々記念になるなぁ、、、と。

前回に引き続き、平成27年(2015年)11月に利用した、近鉄のネタです。
名阪間を「沿線招待乗車券」で移動した際、伊勢中川~大阪上本町では特急列車を利用しました。

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券紙は乗車券用のものとは異なり、JRと同じような青緑系統の色のものを使っています。
真ん中に濃い色の線(模様)があるのも、JRと似ている印象です。

他社の特急券などでは、乗車区間に一番大きな文字を当てることが多いですが、近鉄は違いました。
乗車月日・乗車駅発時刻・車両番号・座席番号が全て同じ大きめの文字で、乗車区間の文字はそれより少し小さめです。
これはおそらく、乗車区間にローマ字を併記しているために、印字スペースを取られているように感じました。

そして、近鉄の特急列車には、「列車名・号数」が設定されていないため、当然、その項目は券面にありません。
〔ひのとり〕〔青の交響曲〕など、特別な愛称がある車両で運行する列車には、席番号の横に当該車両を示すマークが印字されます。
(※この券は約4年半前のものですが、現在は車両番号の前に、小さい文字で「列車番号」が印字されるようです)

左下隅にある発行情報は、2桁西暦…はよくあることとしても、何故か発行時分に加えて、「秒」まで印字されます。
こうしたケースは、さすがに他社では見ないのではないでしょうか。

さて、今回の特急の乗車区間を伊勢中川からにしたのは、ちゃんとした理由があります。
勿論、近鉄名古屋14:30発の名阪特急にも間に合いましたし、14:50発の鳥羽ゆき特急からこの特急へ乗り継ぐこともできましたが…。

節約です(笑)。
大阪での目的を果たすためには、そんなに急がなくても、間に合えばいいかな、と(^^;

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