昨日に続き、大和駅接続の乗継割引乗車券の研究です。
今日は昨日と逆パターン、小田急線発・相鉄線着の切符を購入してみました。

昨日の事例で挙げたように、発駅が所属する社線の距離は、券面表示には影響しないと仮定して、今回は小田急線鶴間駅発の乗車券のみを研究しました。

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まずは、相鉄線の初乗り区間への乗車券。
着駅は相模大塚・瀬谷の各駅が対象となりますが、相鉄発と同様に、金額表示式で発券されました。

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続いて、相鉄線2区目の区間への乗継割引(着駅はかしわ台・さがみ野・三ツ境~二俣川)。
相鉄線で購入した小田急線2区目への乗車券と異なり、こちらも金額表示式でした。

ここからが本題(?)。
このような差は、何故生まれるのか? です。

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こちらは、大和駅からの小田急線・相鉄線の運賃と、乗継割引の適用範囲を路線図で示したものです。
(見づらい場合は、画像をクリックorタップして、拡大してご覧下さい)

小田急線の初乗り運賃は130円で、大和駅の両隣まで乗車できます。
相鉄線は同じく150円で、こちらも両隣の駅まで。

相鉄線の2区目の運賃は180円で、その最遠駅はかしわ台・二俣川と、乗継割引適用の両端駅と一致します。
小田急線2区目の運賃は160円ですが、上り方向の最遠駅が中央林間となり、乗継割引の適用範囲外に達します。

これが、「金額表示」「駅名表示」の差異を生む要因のようです。

例えば、 瀬谷から 大和→(小田急線)160円区間 という表示にしてしまうと、下り列車で長後駅まで乗ることはできませんが、中央林間駅では降りられてしまうんですね。
一方、 桜ヶ丘から 大和→(相鉄線)180円区間 については、かしわ台・二俣川まで乗ることはできますが、その先は運賃が変わるので、降りることはできません。

これらをまとめた仮説として…

(1) 乗り継ぎ先の同一運賃で乗車できる区間全てが、乗継割引適用となる場合は、「金額表示式」
(2) 乗り継ぎ先の同一運賃で乗車できる区間内に、乗継割引適用範囲外が含まれる場合は、「駅名表示式」

であると考えられます。

というわけで。
小田急・相鉄で3つある接続駅のうち、次回は海老名駅接続の乗車券について、この仮説をもとに検証してみます。

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こちらは、海老名駅接続の乗継割引関連運賃表です。
上記の仮説が正しければ、

相鉄線から 海老名→(小田急線)130円区間
相鉄線から 海老名→(小田急線)相武台前

小田急線から 海老名→(相鉄線)150円区間
小田急線から 海老名→(相鉄線)さがみ野

という4パターンの乗車券が買える…はず。
果たして、結果は…。

(※明日・明後日の記事で紹介します)

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【補足】大和駅接続の小田急線運賃について

大和駅については、平成初期に行われた改良工事に伴って、南に0.1km移設されました。
改良工事以前は、南林間駅から大和駅の営業距離が3.0kmであり、初乗り運賃で乗車できました。
しかし、工事完了後はその営業距離も0.1km伸びて、南林間駅から大和駅の間は、初乗り運賃区間外となりました。

現在のような金額・駅名表示の方法が、いつから続いているのか分かりませんが、営業距離の変更がなければ、大和駅接続の乗車券は、全て金額表示で済んでいたでしょうね。